(「これからの噺2」からの続き)
きさ:今までは『手間をかける vs お金』っていう対比で
お金をかけるか、手間をかけるか、っていう天秤やったんやけど、
もう、「手間をお金で買えるっていうのはウソや」
っていうのが、ものづくりでわかってきてん。
Ge3のせっけんづくりなんか、
まさにそのものやんか?
つる:最近の「普通の」石けんは
便利なので、時間と手間の短縮に「石けん素地」を使っている。
それに対して、
石けん素地でなくオイルから手間暇かけて作ったほうが
やっぱり物凄くよいものが出来る、ってところですか?
きさ:そうそう。
もちろん「ほんものの材料・製法」であるからこそ
高Ge3値なものがつくれるわけやけどね。
…それって、石けん作りだけじゃないねん。
こねくりまわさん方がエエんは、
食べ物なんかもそうや。
最近みんな、味の素、使う?
つる:・・・そういえば、使いませんね。
ん~…
「オムライスなのにケチャップがない!」って
コンビニに走って買いに行くってのは聞きますけど
「ごはんつくるのに味の素がない!」って
コンビニに走って買いに行くってのはは聞いたことないですね(苦笑)
きさ:ほんまや(笑)
一昔・・・二昔かな?は、
どの家の台所や食卓にもあって
あんなに漬け物でも炒め物でも豆腐にでも、
何にでもかけてたのに、
最近はあんましかけへんやん?
つる:・・・・・・・・・確かに。
きさ:もちろん「ある程度」には底上げする力があると思うよ?
底上げされてシアワセな時代があっったんやろ。
でも、今はそれじゃあ満足できひんねん。
…「ある程度」以上にはならへんってことが、
みんなわかってるんやろな。
そんなもん入れんでも、
あるものを、あるように調理したら
味の素入れるより美味しいって事を
みんな知ってるねん。
つる:ああ~~~・・・
きさ:手間を惜しまなければ、味の素入れる必要がない。
・・・つまり、タダやねん。
つる:おお~~~・・・
・・・タダだけど、労力はかけてる・・・
つまり「金銭に換算できない価値」ってやつですね。
(「これからの噺5」に続く)