人間にとって良いエネルギー2

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「人間にとって良いエネルギー1【暖房】」からの続き)

きさ:薪釜で焼くピザと、
   ガス釜で焼いたピザとやったら、
   ガス釜で焼いたピザのほうが美味しくないわけ。
   こねくってるからね。

   ガスはこねくり1回、というと語弊があるかな。
   実際はこねくり25回くらいしてるね。
   それにくらべると電気は50回。
   ほんで、「料理」に関していうなら
   コークスはこねくり1回くらいな気がしてる。
   そういうはなし。

 

つる:(頷)

 

きさ:…「こねくりがある」っていう前提があって、
   それから、ものづくりや産業を見てみると
   電気釜を使ったパンやさんとか多いやろ?
   圧倒的に悪いで。

 

つる:味が?ガスより?

 

きさ:うん。
   残念やけど…オール電化は…っていう話しになってくるやん?
   暖房器具を選ぶ時の指針にもなってくるやん?

 

つる:基準が「温度計の数字」ではなくて、
   「美味しさ」や「快適な暖かさ」っていう、
   人間にとって良いものをゲットする指針…

 

きさ:電気で脚をぬくめるより、
   ガスで脚をぬくめた方がええみたいやなぁ、とか。
   違う意味のチョイスが入ってけえへんかな?
   っていうかんじするねん。

 

つる:そういえば、本気の暖房が必要な、寒い地域では、
   暖房は灯油ストーブとか、薪ストーブとかですねぇ。

 

きさ:めしやとか旅館で炊くお米は、ガス炊飯器やろ?
   こんなでっかい電気炊飯器なんて見たこと無いやん。
   みんなガスや。
   わかっとるねん。
   こっちで炊いた方が美味しくなる、ってことが。

   わからへんのは、そっち関係の業界の人だけや。
   …ほしたら、
   一般的に人気のある電子レンジってなにかな?って。
   ………それが「便利」やねん。

 

つる:(頷)

 

きさ:せやから「文明論」になってまうね。つきつめていけば。

 

 

きさ:何故「こねくりまわす」のか?っていうと、
  「便利」だから。
   常に「こねくりまわし」て便利な方向に行ってる。

   最終的にどうして欲しいか、っていうと
  「こねくる」前の状態がええわけやねんけど
   世の中が原始時代になるのは、
   僕は、反対やねん。
   世の中は、便利なままでおってほしいねん。

   「質が悪い、且つ、便利」ではなく、
   「質が良く、且つ、便利」でないと困るな、と。
   何かを犠牲にした便利さは、
   ちょっと違うんとちゃうかな。

   そんな話しを、これから始終していきたいねんけどな。

 

つる:それは…原子力発電の話しでも、
   みんなわかる…ぴん、ときはるんじゃないですか?
   ある程度の人達は。

 

きさ:2割の人達はね。
   どないかなってしもてからでないと、
   みんなわからんとおもう。
   「便利さ=何かが消えていった」
   「消えたものは何?」
   …っていうのは、折につけ言うていった方がええやろね。

   「あ、コレも”便利さ”をとったが故に、消えていったものなんや」って。

   昔のほうが、遙かに美味しいモノを食べてたとおもう。
   よくあるのが、未開、っていうか…
   そういう地区がまだあるンかどうか知らんけど、
   そういうとこに住んで居る人達
   …まぁいうたら、部族やね。
   あと大昔の人達は、
   「食べ物がそんなに無かったンちゃうか?」
   「不便やったやろな」
   っていう想像はつくけど、
   およそ我々の想像できるものとは違う、
   美味しくて、面白い世界が、あったんやろな、と。

 

つる:違う満足が。あったと。

 

きさ:うん。
   素材的にも美味しいし、調理方法も画期的に美味しいのに。
   …この画期的、っていうのが、我々が失ってしまったものちゃうかな、と。

 

つる:………そう、思います。

 

 

 

 

(3に続く)
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